広報
兵庫医科大学医学会
海外研修報告

Rutgers Universityでの留学を通して

●藤岡 知夫さん(第6学年次)

僕は今回の留学プログラムで、ニュージャージー州にあるRutgers大学に留学させていただきました。1ヶ月の問、家庭医学、消化器内科、糖尿病・内分泌内科、放射線科、脳神経外科の見学をさせていただきました。
家庭医学の見学では、当初、僕は全くイメージが浮かばなかったのですが、実際に、外来や治療現場、回診、カンファレンスを見学させていただいて、その担当している分野の広さに驚かされました。特に一般内科に加え、産婦人科や小児科の領域にもまたがっていることに驚かされました。また、外来実習では、針治療の問、患者さんとお話することができました。英語で外来することが将来あるかもしれないので、非常に良い練習となりました。人種や文化が違えば、こんなにも日本とは接し方などが異なることに驚かされました。また、診察の合間などに、先生方に教えていただいたことから、普段の勉強だけでなく、より実践で使えるように、知識を整理しながら、パターンを頭に入れていくことの大事さも学びました。また、はじめは、商品名で書かれているカルテの薬を英語で理解するのに苦労しましたが、慣れてくるとそれが普通になり、お陰で帰国してからも苦労することが減りました。さらには、朝のカンファレンスで行なわれる勉強会が毎回非常に興味深く、大変勉強になりました。やはり、ここでも病態の解釈のパターンが構築されており、今後勉強をしていく上で参考となりました。
また、すごく体験できてよかったのは、学生が問診や自分たちで初め診断などを行い、その後指導医の先生に治療方針や診断を確認してもらい、その後一緒に患者さんに伝えにいくという外来です。まず、自分と同じ医学生が実際の臨床現場でここまでできるのかということに驚かされました。それは知識だけでなく、接し方、会話の進め方も含めてでした。また、現地の医学生達と仲良くなったり、意見や考え方を交換したり、非常に実りの多い時間でした。自分でも少し手伝うことで、自分にできることとできなかったことがはっきりと分かり、今後の糧にもなりました。
消化器内科の見学では、自分の大学て消化器内科をすでに回っていましたので、非常に理解がしやすく、よりいっそう理解が深まると同時に、内視鏡室の大きさや日本とは全く違う雰囲気に驚かされました。意外だった点は、炎症性腸疾患の数の多さでした。自分のイメージでは、日本や世界でそこまで多くはないと感じていたものが、こんなにも頻度が高いのかと痛感させられました。若い患者さんが多く、その辛さを肌で感じることができました。
糖尿病・内分泌内科の見学では、肥満率の高さに驚きました。そのため、様々な疾患を同時に患っておられる患者が多く、またその疾患のために飲んでいる薬の多さのため、症例一つ一つが非常に複雑な病態・病歴でした。ただ、その分、非常に勉強になる症例が多く、病態の考え方やそういった患者を今後どうやって治療・フォローしていくのかなどを知ることができました。さらには、外来を通して日本でも頻度が上昇している糖尿病治療についての知識を広げることができました。また、先生が非常に気さくな方で、僕たちが溶け込みやすい雰囲気を作ってくださり、色々と医療以外の話もその科の先生方や看護師さんとすることができたのは楽しかったです。
放射線科の見学では、頭蓋内の画像の読影チームに参加しました。たくさんの症例画像を一緒に読影し、とても勉強になりました。なかでも、動脈瘤や腫瘍に関する画像の特徴や鑑別の仕方など、非常に実践的なことを多く学ぶことができました。
脳神経科外科は当初プログラムに入っていなかったのですが、空いた時間を利用して見学をさせていただくことができました。僕が見学させていただいたのは、カテーテル治療でした。自分が興味を持っている分野の一つでもあり、非常に興味深く、貴重な体験となりました。
その他にも、チャプレンといった日本では聞きなれないスタッフの方々のお仕事を見学させていただくことができました。個人個人の宗教に合わした祈りや、患者や家族のお話を聞き、少しでも精神的な負担や不安を取り除こうとする職業であり、自分が医師となった時もこのように接していきたいと思いました。
臨床現場以外では、ラボ見学があり、研究に関する様々なことについて学ぶことができました。特に興味を持ったのは、研究についての方法や論文の評価の仕方や書き方についての基本的なことについてです。将来どこかの段階で研究を行いたいと考えており、今からそういったことに少しでも取り組んでいく必要性を感じ、視野が広がりました。さらには、大学とは異なるニューヨークにある研究所を見学する機会があり、そこでも規模の大きさや、自分がいかに世界の最先端研究とかけ離れているのかを痛感し、高いモチベーションが湧きました。
大学のキャンパス内での生活では、とても自然がきれいで、人が親切で、図書館などの環境も整っており、とても快適でした。また、ニュージャージーから電車かバスで1時間ほどでニューヨークに行けたので、様々な刺激的な体験ができ、良い経験となりました。また、以前、兵庫医大に留学にきていたアメリカ人の友人に街を案内してもらったり、様々な企画をしてもらったりと勉強面以外でも、すごくサポートしてもらい、かつ、新しい友人ができて、非常に楽しい時間を過ごすことができました。今回の留学を通して出会った友人たちとまた将来会えることを楽しみにしています。
最後に、今回留学をサポートしていただいた大学の関係者の方々、Rutgers大学でお世話になった全ての科の先生、生活をサポートしてくださった方々へ感謝を申し上げます。ありがとうございました。

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