広報
兵庫医科大学医学会
海外研修報告

汕頭大学への研修を経て

● 白石 哲也さん (第2学年次)

saita01.jpg 今回の研修で様々なことを見学し、また、いろいろな人々との交流の場を設けていただくことで、文化の違いなどを実感する素晴らしい経験になりました。きっかけは、海外旅行などに行ってもよほどのことがない限り海外の病院に行く機会は無かったため、以前から海外の病院はどんな風になっているのか、日本と比べてどのような医療が行われているのかなどに興味がありました。それを知る良い機会になると思い、この研修に参加しようと思いました。しかし、いざ中国に行くとなると中国の方から見て日本人はどう映っているのか、あまり快く思われないのではないかと不安の種を抱えながら行くことになりました。しかし、研修後日本に帰ってきて思うことはいかに自分が浅はかだったかと後悔しています。空港に着き出迎えていただいてから日本に帰国するまで終始温かく迎えていただきました。実際に現地に行くことがとても大切であることを実感しました。

今回の研修で様々なことを見学し、また、いろいろな人々との交流の場を設けていただくことで、文化の違いなどを実感する素晴らしい経験になりました。きっかけは、海外旅行などに行ってもよほどのことがない限り海外の病院に行く機会は無かったため、以前から海外の病院はどんな風になっているのか、日本と比べてどのような医療が行われているのかなどに興味がありました。それを知る良い機会になると思い、この研修に参加しようと思いました。しかし、いざ中国に行くとなると中国の方から見て日本人はどう映っているのか、あまり快く思われないのではないかと不安の種を抱えながら行くことになりました。しかし、研修後日本に帰ってきて思うことはいかに自分が浅はかだったかと後悔しています。空港に着き出迎えていただいてから日本に帰国するまで終始温かく迎えていただきました。実際に現地に行くことがとても大切であることを実感しました。

さて、ここからは、より具体的なことを書こうと思います。まず汕頭大学の医学部では日本と異なり5年制か7年制のどちらかを選択するようです。また、新しいカリキュラムを取り入れ、2年生の時から座学と臨床の授業を並行して受けることができるそうです。その授業のための施設、つまり手術室とほぼ同じつくりの部屋や腹腔内手術するときの機械や産婦人科の勉強のための胎児の入っている母体の人形などを見学させていただきました。これだけの実践できる環境が整っているためモチベーションの上昇につながっているのだろうと感じました。また、汕頭大学の学生さんと交流の場で感じたことは自分の英語力の低さです。あちらの学生さんの話している英語に聞き取ろうとするだけで精一杯でした。汕頭大学の先生方にもはっきりと日本の学生は英語が話せないと言われました。海外で働こうが、働かないことになろうが、英語はしっかりやっておくべきだと改めて考えさせられました。そして、その交流の場で、志望した学生がボランティア活動を行っていることを聞きました。それは病院に来た患者さんの血圧などを実際に測定することや、帰宅した患者さんの家に自宅訪問するというものです。医者が薬を処方し、学生がそのあとのメンタルケアをボランティア活動を通して行うという流れが出来ているらしいです。この流れには正直驚きました。兵庫医大では学生と患者さんとのかかわりを出来るだけ避けようとしている印象であるのに対し、汕頭大学では実際に学生が自主的に患者さんの自宅に伺い、患者さんの話を聞いたり、誕生日などのお祝いをしたりしてメンタルケアを行うことを許しているそうです。このようなボランティア活動を通じて汕頭大学の学生は自分に出来ることはなにか、何ができるのかを考えさせられ自分の未熟さを知るそうです。このような流れがあることに素晴らしいと感じました。

4日目、私たちは潮州で観光しましたが、あいにく雨が降っていて寒く、大きな橋も渡ることはできませんでした。しかし、お寺をいくつか見たり、中国の歴史を感じさせる部分を肌で感じ取ることができてよかったです。お土産屋さんではとても不思議な食べ物が並んでいるところでいくつか試食させてもらえましたが、美味しく感じるものから口には合わないもの、色が独特なものまで、全て日本では食べられないようなもので面白かったです。他にも、中国独特の置物や、見たことないようなお茶の葉などがずらりと並んでおり、見ているだけでも興味深かったです。午後はSanrao Township Hospitalに行きました。田舎の方にあり、ここで見学したのは主に眼科です。基金により支援されているそうです。私は、部屋の外に視力検査の機会があることや患者さんの診察中にもいきなり入っていって見学できることに驚きました。このあたりではメガネをかける習慣がなく、眼科に来る患者さんは白内障がとても多いようでした。ここでの見学を終えると、Round Houseの見学に行きました。家が横並びに建っているのですが円になっていて不思議に思いました。日本では土地が広くないことから、あのような形に家を設計してしまったらとても場所を取ってしまうのではないかと思いました。本当にそこに人が住んでいるようには感じないような何とも言えない雰囲気はありました。

saita01.jpg実際に病院内を見て回る実習では医者と患者のやり取り、漢方薬の製造過程、白内障の手術、エコー検査、卵巣と子宮がつながっているかどうかの検査などを見学させていただきました。中国の病院では一人の医師に対して何人もの患者さんが同時に話しかけていて医師が聖徳太子のようにならなければならない状況が当たり前らしく、それに比べて日本は患者さんが並んで待ち医師が一人ずつ対応しているというような状況を見て、日本の良さも改めて感じる機会となりました。一番印象に残ったことは患者さんが自分のプライバシーをあまり気にしていないような気がしました。自分の病気のことを他の人に聞かれても特に気にしていない様子でした。また、産婦人科を見学したときに女性が医師に膣内を見せる時に、明らかに中国人ではない私たちが大勢で見学しているのにもかかわらず、患者さんは特に気にすることなく自分の膣内を医師に見せようとしていました。おそらく私たちがどこの誰であろうと医師のそばにいる白衣を着ている学生は医師と同じ病院側の立場の人間として見られているのだと実感するとともに、医師は患者さんからとても信頼されていると感じました。また、検査などの細かい知識を何も知らない私たち二年生よりも、もう少し上の学年で細かい勉強をしてから病院内を回る方が有意義だったかもしれないとも思いました。

生方とお話しさせていただく機会があって、日本に8年間住んでいたある先生が日本の国立の大学は国からお金の援助を受けることができるけど、中国ではお金の援助はなく医師たちが病院で稼いだお金で第二付属病院を建てたり、機材を買ったりする。でも、買った病院や機材は医師ではなく国のものなんだよと冗談交じりにおっしゃっていました。またある先生はアメリカ、日本、中国などのニュースを読んでいて、一つの事柄に対してもそれぞれが色んなことを言っていて面白いよとおっしゃり、様々な話をしていただきました。

全体の研修を通して感じたことは、医療のレベルや学生の勉強する環境に違いがあったとしてもお互いが信頼しあい、共に病気と向き合うという医師と患者の関係は変わらないと感じました。また、なにより一つの事柄に対して一方の視点からだけではなく、多角的な視点を持ったうえで意見を述べられるような人間になりたいと思いました。

最後になりましたが、私たちが1週間お世話になった先生方、本当にありがとうございました。この研修で見たもの感じたことを忘れずにいようと思います。また、個人的ではありますが、20歳の誕生日を盛大に祝っていただき思い出に残る誕生日となりました。
本当にたくさんのことを教えて頂きありがとうございました。

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