広報
兵庫医科大学医学会
海外研修報告

汕頭大学での研修を終えて

● 友岡 瑞貴さん (第3学年次)

3月20日から3月27日までの間、中国の汕頭大学で一週間の研修をさせていただきました。このプログラムを通して自分の無力さを知り、視野を広げることができたと感じています。汕頭大学での研修の様子を報告いたします。

1日目
 朝8時に関西国際空港に到着し、広州を経由して汕頭へ向かいました。空港まで先生が迎えに来て下さり、ウェルカムディナーの会場へ行きました。カナダ人学生や中国でお世話になる先生方が集まって下さり、歓迎していただきました。その後、滞在先である第二附属病院の近くの寮へ行きました。寮のセキュリティは万全でベランダには檻のような柵がついていて驚きました。寮は広くてきれいでとても快適に過ごすことができました。

2日目
 午前中は汕頭大学医学院を見学しました。はじめに、李嘉誠基金で行っているプロジェクトの説明を聞き、その後、大学の中を見学しました。色々な機能のついた人体模型がたくさんあり、手術室を再現した部屋など実際の医療現場のような感じで、臨床の場に出た時に役立つと感じました。午後にはカナダ人学生と一緒に汕頭大学の一般教養を学ぶキャンパスを見に行きました。医学院のあるところから少し離れた郊外にあり、とても広い大学でしたが、中国の中では小さい方だという事を聞いて中国という国の規模の大きさを肌で感じました。汕頭大学で日本語を勉強している学生に案内してもらったり、二胡という中国の伝統楽器を演奏してもらったりと中国学生との交流を楽しむことができました。

3日目
 午前中は地方にある眼科の病院を見学しに行きました。中国では、日本のように病気になったらまず小さな病院に行き、紹介を受けて大学病院のような大きな病院に行くというシステムが整っておらず、患者さんははじめから設備や技術が整った都会の大きな病院に行くという話を聞いて、中国の医療体制について考えさせられました。午後はラウンドハウスや潮州観光をして中国の歴史を感じることが出来ました。夜には医学院に戻ってみんなで餃子作りをしました。先生方の手作り餃子はとてもおいしかったです。

4日目
 この日は1日、車で2時間ほどのところにある貧困地域のボランティアに行きました。村には井戸をくむポンプがあり、川で洗濯をしている人がいたり、とても原始的な生活をしているように感じられ、都会との差に驚きました。中国の学生は週末になると、自分の聴診器を持って診察したり、血圧を測ったりというボランティア活動を行っているそうです。この様子を見て自分の無力さに気付き、頑張らなければという気持ちになりました。村の中を回ってみると子供の多さに驚きました。お土産に持って行ったペンを渡すと恥ずかしそうに受け取っていてとてもかわいかったです。

5日目
 午前中は第二附属病院の中の口唇口蓋裂の患者さんがいらっしゃる病棟を見学しました。見た目に関わる先天奇形の口唇口蓋裂は手術で治せるものですが、中国では金銭的な問題や知識不足から大人になるまでそのままという患者さんもいらっしゃるそうです。その後、形成外科病棟、感染症病棟を見学しました。感染症病棟では厳重に隔離されているという様子はなく、マスクもつけずに入って大丈夫だよと言われてとてもおどろきました。お昼を食べた後、少し自由な時間があったので寮の周りをみんなで散歩しました。交通量がとても多く、道路を渡るのも一苦労でしたが、屋台やスーパーを見て回り、にぎやかな街並みで楽しかったです。午後からは第二附属病院の隣の眼科病院を見学しました。白内障や緑内障などの病気ごとに診察室が別れていたり、検査の料金表があったり、日本と違うところがたくさんありました。3Dモニターで白内障の手術を見せてもらったり、多くのハイテクな機械に感動しました。そのあと少し離れた精神科の病院を見学しに行きました。重い精神病の患者さんが入院されているところでは、患者さんの社会復帰を目指すために男女一緒の病棟にするなど多くの工夫がなされていて勉強になりました。夜には案内してくださった先生のお宅にお邪魔して中国茶をごちそうになりました。

6日目
 朝から中国の在宅ケアを見学しました。癌の緩和ケアを行う患者さんのお宅に行きましたが、兵庫医科大学の3年生の在宅ケア実習のような看護というより、医師が悩みを聞いて説明し、安心させてあげているような印象を受けました。その後、病院に戻ってホスピスについてのお話を伺いました。

7日目
 CCUを少しだけ見学したあと、産婦人科の外来を見学しました。ここでは日本のように名前を呼ばれたら診察室に入っていくというのではなく、患者さんが次々と勝手に入ってきて医師と話し勝手に出ていくという、日本では考えられないもので文化の違いを肌で感じることができました。内診や卵管閉塞の検査など多くのものを見せていただき勉強になりました。午後からは先生と中国の学生とお土産を買いに連れて行っていただきました。汕頭刺繍のお店やショッピングセンターに行き、これまでとは違った目線で中国を見ることができました。夜にはお世話になった先生方が集まって下さり最後のディナーとなりました。中国での体験や感じたことを話し、とても楽しい夜になりました

8日目
 最終日は朝から空港まで送っていただき、香港を経由して無事日本に帰ってくることが出来ました。

このプログラムを通して本当に貴重な体験をさせていただくことができました。気軽な気持ちで応募したのがきっかけですが、こんなに実りのある一生忘れることのない思い出になりました。この実習で得たことは将来私が医師としての方向性を決めるのに必ず役に立つと感じています。最後になりましたが、留学を支えてくださったすべての先生方、一緒に行った皆さん、本当にありがとうございました!!

兵庫医科大学 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号 TEL:0798-45-6111 (代)

Copyright(c) Hyogo College Of Medicine.All Rights Reserved.