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兵庫医科大学医学会
海外研修報告

クロアチアに感謝!!

● 飯沼 亮太さん (第5学年次)

クロアチアへの留学で学んだことは医学から日常生活まで多岐に渡り、かけがえのないものでした。また、日本での学生生活のみでは学ぶことのないものが数多く存在しました。このクロアチアへの交換留学プログラムに関心を持ったのは、クロアチアの留学生と話をした2年生の時でした。そして3年の時が経ち、私は幸運にもクロアチアの地を踏むことができました。そこで私を待っていたのは数々の感動と唯一無二の友人達との出会いでした。

 私の研修は整形外科で行われました。整形外科の病院は私たちの滞在するRijekaの学生寮からバスで45分かかるLovranにあります。クロアチアの主な交通手段はバスのため路線は充実していますが、Lovran行きのバスは1時間に1本しかないため通学は大変でしたが、担当していただいたDr. Zecに送迎をしていただく日もありました。LovranまでRijekaからOpatija、Icici、Ikaと三つの町を通過していくこととなります。これらの町はすべて海岸線沿いに位置しているため、天気の良い日の車窓は美しく、帰りにこれらの町に医局の先生とコーヒーを飲みに行くこともありました。

Lovran病院はビーチの前に位置し、日本の病院からは想像もつかないような芸術的な装いをしています。整形外科のみの病院ですが規模は大きく、在籍する医師は30人近くにのぼります。病院内には外来診察室、処置室、50床前後の病室、4つの手術室、レントゲン撮影室、リハビリ施設、医局、実験室などがあります。病室はすべて大部屋のみで、特に病院特有の設備はなく一般的な部屋にベッドが並べてあるのみの非常にシンプルな構造でした。建物自体は決して新しくはないのですが、内装は清潔感のある部屋となっており、手術室は清潔を保つための近代的な設備となっていました。日本の病院との違いはいくつかありますが、印象的であったのは病院内にコーヒーバーがあったことです。病院内に海を一望できるバーがあり、患者さんと医師を含めたスタッフの憩いの場になっていました。

クロアチアでの研修は朝6時に起床することから始まります。7時30分のカンファレンスに参加するために6時30分には学生寮を出発していました。カンファレンスでは毎日の手術症例の報告のみを簡潔に短時間で行われていましたが、何か問題があるとすべての先生で大議論が行われていたことが印象的でした。その後、2チームに分かれて回診が行われたのち手術室に向かい、手術見学を行いました。実習内容は自分で手術見学か外来見学のどちらかを決めることができますが、手術に興味があったことと、クロアチア語が理解できないので、初日を除き最終日まで手術見学のみをさせていただきました。クロアチアでは基本的に会話は全てクロアチア語で行われます。当然ながらカンファレンスや回診、外来、手術中の会話もクロアチア語のため、受け身の姿勢では中身を理解することはできません。そこで必要になってくることは、説明をしていただくために積極的に具体的な質問をしていくことです。受動的な態度では学ぶことは少なく、もっとも病院での研修に面白さがありません。決して私の語学力は十分ではありませんでしたが、クロアチアの方は総じて親切なため積極的にコミュニケーションをとると理解しようとしていただけるうえに、会話を英語でしていただけ、あらゆることを説明していただけます。クロアチアでは手術見学中では手術の説明や疾患の説明を一つ一つ丁寧にしていただけ、実りある見学となりました。病院のスタッフ全体の関係性が良く、特に手術室のスタッフ同士は医師を含め非常に良い関係が築かれており、チームワークの良さを感じました。一人一人がフレンドリーであることも理由の一つだと思いますが、手術室の同じ休憩室ですべてのスタッフが職業に関係なく空間を共有し、そこで同じパンを食べていることが最大の理由ではないかと感じました。

第1週は手術見学のみをしていましたが、その後は手術助手として清潔域に入り様々な体験をさせていただきました。一人のスタッフとして扱っていただけたため、手術の面白さや緊張感や難しさ、そして充実感を実際に感じることができ、外科の魅力を知ることができました。クロアチアに来た甲斐があったと再認識させられると共に、私が助手となることに対して多くのスタッフの優しさに触れることができ、深く感謝しています。

4つの手術室で平均15件前後の手術が毎日行われていました。手術内容は最多が膝、または股関節の人工関節置換術であり、その次に多い手術は前十字靭帯断裂の再建術でした。どの手術も短時間で行われ、2時間以内にほぼすべての手術は完了していました。医師を含めスタッフは手術が終わると帰宅し、私も3時前後には先生達と共に病院を後にしていました。

病院から帰宅後は市街地に買い物や散歩、海沿いのカフェに出掛けるなど、その日ごとに様々な日本の放課後とは異なる内容の充実した時間を過ごすことができました。当然ながら街並みやそこでの過ごし方が日本とは大きく異なり、優雅に過ごすクロアチアの時間の流れが私は好きでした。また、週末は交換留学生のMarkoやDamijanの実家に招待していただき、ZagrebやDubrovnikへ旅行もしてクロアチアについてより深く知ることができました。交換留学生の実家には交換留学だからこそ行くことができ、クロアチアの生活について知ることができ非常に興味深い体験となりました。日本国内でも文化の違いはありますが、クロアチアの中でも文化の違いがあり様々なクロアチアを知ることができました

最後に、今回このような貴重な体験をさせていただけたのは多くの方のおかげです。クロアチアにおいて整形外科の先生とスタッフの方にはお世話になりました。どんな時でも気にかけていただき、様々な話をしていただき、大変楽しく実りある貴重な時間を過ごすことができました。特にDr. Zecには公私に渡り大変お世話になり、クロアチアでの実習を充実させることができました。クロアチアでの先生であり父であり母であり、彼と過ごした時間は大切な思い出になりました。また、クロアチアでの生活のサポートをしてくれた交換留学生のDora、Marko、Damijanにも心から感謝しています。彼らとの出会いは偶然今回のプログラムに参加しただけですが、彼らが交換留学生として今年日本に来てくれたことに感謝しています。短期間ではありましたが、確実に友人と呼べる存在になり、今後も交流を続けたいと願っています。クロアチアでのすべての出会いに感謝しています。また、このプログラムを日本で支えていただいた中西学長はじめ、三輪国際交流センター長、古瀬先生、大辻さんに深い感謝を表します。同時に、共にクロアチア研修を行った横山さん、藤田さんにも感謝しています。最高に楽しい思い出をありがとう!そして、今後もこのプログラムが継続され、リエカ大学と兵庫医科大学の関係がより緊密に深まり両校が共に繁栄することを切に願います。Hvala!!

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