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兵庫医科大学医学会

リハビリテーション医学/リハビリテーション部

講座(部署)紹介

当教室は脳科学の臨床応用であるNeuro-rehabilitationを推進する施設として全国的に知られている。これについて大学及び関連施設で、行動科学的手法や機能的脳画像研究を用いた研究がおこなわれている。とりわけCI療法 (Constraint-induced movement therapy)においては、世界有数の診療実績を誇り、数多くの臨床研究論文を発信している。これらと並行して、呼吸・循環器疾患等の内部障害や造血幹細胞移植のリハビリ、さらに栄養サポートや近年ではロボットリハビリテーションついても先進的な研究を行い、成果の公表を続けている。

研究の現状

主題

  1. 機能評価学:
    リハビリ医学のevidence確立の基本は正確な機能評価にある。当教室の主任教授はADL評価法の国際標準である FIM (Functional Independence Measure)日本語版の翻訳者であり、指導的立場にある。FIMをはじめとする様々な機能評価の研究成果を論文や書籍(脳卒中の機能評価 SIASとFIM、金原出版、2012)等で公表し、毎年FIM講習会を行い正確な評価の指導を行っている。
  2. 脳卒中患者の帰結予測:
    当教室はリハビリ領域で最も患者数の多い脳卒中に関して帰結予測法や自宅復帰予測法を開発し、論文や書籍(脳卒中患者の機能評価・予後予測マニュアル、医学書院、2013)等で発信している。
  3. 運動制御・運動学習理論:
    運動学習や運動制御理論のリハビリへの応用を進めるためニューロサイエンスセミナーを毎年バージョンアップしつつ主催している。関連研究会(JSMC&NR)やセミナーを主催し、運動学習のうち強化学習や教師なし学習の新たな分野での研究準備を行っている。
  4. CI療法:
    全国に先駆けてCI療法を導入し、関連施設を含めて数百例の治療実績がある。その成果を論文や書籍(ニューロリハビリテーション、医学書院、2015)で発信を続けている。これらの成果は学術領域での発信を超えて、NHK等テレビ、新聞等の媒体でも広く報道されている。最近数年間、機能的脳画像(拡散テンソル法MRI)を用いて、脳内神経線維の残存とCI療法の治療効果の関連についての研究を行っている。さらには行動科学的手法を用いて、CI療法を日常生活に取り入れること(Transfer package)により上肢機能に長期にわたる改善が見られることの実証的研究を行っている。
  5. 先端工学の臨床応用:
    全国の施設と協調で帝人ファーマ社の上肢用ロボット型運動訓練装置やTOYOTA社が開発した歩行及び平衡機能支援ロボットを用いた最先端の研究に取組んでいる。近い将来的、リハビリにロボット技術が導入されることは確実である。産学連携による医療福祉レベルの向上の一例として注目を集めている。
  6. リハビリのための栄養サポート:
    近年、リハビリ効果の向上のために栄養管理が重要であることが注目されている。脳神経疾患や筋骨格疾患の入院患者において、筋肉量等の体組成と栄養管理、およびリハビリテーションの強度や頻度の関連の研究を開始している。
  7. 嚥下障害、がん、呼吸器、心臓のリハビリ等で臨床研究を進めている。上述1〜6の主題と並び、これらは本教室の重要な研究テーマであり、最近5年間に発表された英語論文約40編のうちの約3割を占める。

自己評価・点検及び将来の展望

英文誌、和文誌への論文投稿や発表がコンスタントになされるようになった。これは、上述の研究が教室の医師やコメディカルスタッフの学位取得と結びつき、指導的立場に立てる者が増えたこと、すなわち人材育成による成果である。今後、本教室は書籍や論文等の公表と並んで、リハビリ領域の指導者の育成・輩出の点でも発展が期待されている。

研究内容の臨床応用

  1. 脳の可塑性を基盤にした脳卒中麻痺側上肢に対する先端治療:
    Constraint-induced movement therapy (CI療法)を実施。CI療法の訓練課題に関する研究、運動学習理論 からの検討、治療前後の電気生理 学的変化、脳機能画像との関連、経頭蓋磁気刺激との併用(共同研究)、ボツリヌス療法との併用療法などを実施中。
  2. 運動制御と運動学習に関する基礎研究。計算論的神経科学やバイオメカニクス的検討などを行い、運動障害や運動療法の理解と発展をめざす。
  3. 脳卒中やその他のリハビリ関連疾患の機能評価Functional Assessmentと機能予後予測の研究。対数曲線近 似法、ADL構造解析、自宅復帰予測など。
  4. リハビリ支援ロボットを使った脳卒中の上肢下肢及び平衡機能回復に関する臨床研究。
  5. 中枢神経疾患、脊髄疾患、循環器疾患、神経筋疾患、骨・関節疾患、切断、小児疾患、呼吸器疾患等に対する包括的リハビリテーション医療に関連した臨床研究。
  6. 造血幹細胞移植患者に対する無菌室からのリハビリテーション、嚥下リハビリテーション、リンパ浮腫のリハビリテーションの臨床研究など。

道免 和久 主任教授
主任教授| 道免 和久 (主任教授)
専門分野:脳卒中、脳外傷、中枢神経疾患、神経筋疾患
講師| 児玉 典彦

兵庫医科大学 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号 TEL:0798-45-6111 (代)

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