医学部 - 講座紹介

公衆衛生学

専門部門(基礎医学系講座)

公衆衛生学とは疾病予防と健康増進を図るための科学であり、実践するための技術でもあります。当講座では、私たちを取り巻く環境と健康との関係を明らかにすることを目的として、主に大気汚染の健康影響に関する研究と、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に取り組んでいます。

わが国では工場や自動車に由来する大気汚染は改善してきましたが、近年は微小粒子状物質(PM2.5)や光化学オキシダントなどの大気汚染物質が問題となっており、それらの健康影響と予防対策についての研究を行っています。また、経済発展が著しいアジア・アフリカの新興国において深刻な大気汚染が続いていることから、日本国内だけでなく、中国の大学との国際共同研究も実施しています。

エコチル調査は、胎児期から小児期における化学物質への曝露と子どもの健康との関係を明らかにすることを目的として、環境省により全国15地域で10万組の親子を対象に実施されている大規模な疫学調査です。本学は調査地域の一つである兵庫県尼崎市を担当しており、当講座がその中心となって約5,000組の親子を対象にフォローアップを行っています。この調査において、子どもの健康に影響を与える環境要因を明らかにし、次世代の子どもたちが安心して健やかに育つ環境づくりに貢献したいと考えています。

これらの他に、地域保健、産業保健、感染症対策などについて、地域の医師会、医療機関、行政機関等と連携した研究も行っています。

講座情報

主任教授
島 正之
講師
大谷 成人、余田 佳子
TEL
0798-45-6566
FAX
0798-45-6567
講座専門サイト
https://www.hyo-med.ac.jp/department/pbhl/
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