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兵庫医科大学医学会

外科学(小児外科)

講座(部署)紹介

小児外科は、新生児から15歳までの外科治療を専門とした診療部門です。主な診療分野を紹介します。

  1. 新生児外科
    新生児集中治療室と連携して、周産期医療における外科治療を担当しています。緊急性の高い鎖肛、食道閉鎖症、先天性横隔膜ヘルニア、腸閉鎖症、腹壁破裂、穿孔性腹膜炎などの疾患に即座に対応できる体制をとっています。
  2. 乳幼児外科
    鼠径ヘルニア、急性虫垂炎や腸重積症といった日常よくみる疾患ばかりでなく、胆道閉鎖症、ヒルシュスプルング病、呼吸器疾患、小児がんなどの高い専門性を要する疾患の外科治療も行っています。
  3. 小児の内視鏡外科
    身体への負担を減らし、安全性に重点をおいた内視鏡手術を行っています。現在実施している主な内視鏡手術は、鼠径ヘルニア根治術、虫垂切除術、腸重積症手術、胃瘻造設術、脾臓摘出術、胆道拡張症手術、メッケル憩室切除術、漏斗胸手術、肺切除術などです。最近では、単孔式手術などの最先端の手術手技も積極的に導入しています。
  4. 重症心身障害児の外科
    胃食道逆流症、慢性呼吸不全、嚥下障害などの重症心身障害児の二次障害に対する外科治療も積極的に行っています。
  5. 病院に泊まらない手術について
    平成21年より、鼠径ヘルニアや臍ヘルニアなどの小手術において、前日入院後外泊、当日手術後退院という「病院に泊まらない」手術を実施しています。その他患児・ご家族の負担軽減や、利便性の向上のためにいろいろな工夫を行っています。

研究の現状

概要
臨床面では周産期医療における新生児外科、内視鏡外科手術を中心とした低侵襲手術、小児外科疾患に関連した漢方治療などをテーマとした研究を行っています。基礎的な分野では胎児消化管の成長発達、小児悪性固形腫瘍の分子生物学的研究、漢方薬の作用機序に関する基礎的研究などを行っています。


主題
  1. 小児内視鏡手術
    整容性、低侵襲性を目的に安全性に重点をおいた小児内視鏡手術を行い、それぞれの疾患における低侵襲性についての臨床研究を行っています。
  2. 胎児消化管のサーファクタント発現に関する研究
    消化管サーファクタントは、表面活性作用とともに外界からの病原体の侵入を阻止する免疫システムの一因としての機能が注目されています。我々は胎児の消化管サーファクタントに着目し、その発現と機能についての基礎的な研究を行っています。
  3. 先天性横隔膜ヘルニアの全国調査研究
    厚生労働科学研究費補助金分担研究の一員として多施設共同研究に参加し、本邦における先天性横隔膜ヘルニアの治療成績や予後に関する臨床研究を行っています。またその結果を受けて、診療ガイドラインの作成を行っています。
  4. 小児外科における漢方治療
    近年,西洋医学一辺倒の医療に対する反省から「補完代替医療」,特に古代中国にその起源をもち我が国において独自の発展を遂げた漢方がクローズアップされています。小児においても漢方治療のエビデンスの蓄積が求められており、当科では小児外科において比較的よく使われる大建中湯,六君子湯,排膿散及湯,十全大補湯などの方剤の各種病態に対する効果に関する科学的検討を行っています。
  5. 低出生体重児の消化管機能障害に関する周産期背景因子の疫学調査研究
    厚生労働科学研究費補助金分担研究の代表者として多施設共同研究に参加しています。極低出生体重児の消化管機能異常に関連した周産期背景因子を解析することにより、各疾患の発症危険因子を明らかにすることを目的とした研究を行っています。
  6. 小児腹部手術周術期におけるグレリンの病態生理学的意義の検討と臨床応用に向けた研究
    グレリンはその多彩な生理活性から注目されており、成人外科手術ではグレリン投与により術後炎症所見の軽減や経口摂取の早期化が報告されています。我々はこれに着目し、小児腹部手術周術期の血中グレリン濃度の推移を明らかにし、術後回復との関連を検討しております。本研究の結果は、小児外科手術の術後早期回復を目的としたグレリン投与の有用性につながることが期待されます。
  7. 重症心身障害児における血中グレリン濃度の栄養生理学的意義に関する研究
    重症心身障害児の多くは摂食障害により経管栄養を行っていますが、基礎疾患や重症度が様々であることから、栄養評価や至適投与カロリーの決定に難渋します。本研究では重症心身障害児の血中グレリン濃度と様々な栄養指標や投与カロリーとの関連を検討します。これらの関連が明らかとなれば、重症心身障害児の栄養評価が簡便となり、ひいては栄養状態改善やQOL向上に貢献することが期待されます。


自己評価・点検及び将来の展望
兵庫医科大学病院は阪神地区の小児中核病院として地域の小児医療に貢献してきました。小児中核病院の機能としては、小児外科の一般診療に加えて、小児がん等の難治性疾患に対する高度専門的な医療の実施、外科的小児救急疾患への対応、周産期医療の中での新生児外科、日帰り手術の提供などがあげられます。2008年に診療科として独立後は手術数も順調に増加し、2013年は378例の全身麻酔症例を数えました。また内視鏡外科手術も増加傾向が続いており、2013年には203例と手術の過半数が内視鏡外科手術となりました。研究面では2013年に厚生労働科学研究費補助金ならびに科学研究費補助金などの競争的資金を獲得し、臨床面だけでなく基礎的な分野での研究も進めています。地域に根ざした質の高い小児医療を提供すること、臨床と関連したテーマを基礎研究に展開すること、そうした成果を国内・外に向けて広く発信することがこれからの当教室の目標となります。



責任者 大植 孝治(臨床教授)【専門分野:小児腫瘍外科・小児外科一般】
TEL 0798-45-6582
FAX 0798-45-6581


兵庫医科大学 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号 TEL:0798-45-6111 (代)

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