医学部 - 講座紹介

地域総合医療学

専門部門(臨床医学系講座)

1. 篠山モデルでの地域基盤型医学教育

丹波篠山市にある篠山キャンパスを拠点に、僻地診療所や行政、医師会と連携し、診療と地域活動を通じて、21世紀の理想の地域医療の研究と人材育成に取り組む講座です。ヘルスケアの地域化、包括化、生活モデル化を3つの柱に、リサーチマインドを持った地域志向の医師の育成を篠山モデルと呼びます。

2. 総合診療専門医プログラムと卒前卒後教育

篠山キャンパスは、ささやま医療センター(一般92、地域包括44、回復期リハ44、計180床)を中心に、老人保健施設、訪問看護ステーション、訪問介護ステーション、居宅支援事業所があり、リハビリセンターが病院、老人保健施設、在宅に加えて地域リハビリを提供する、地域包括ケアのすべてのリソースを備えています。この特徴を活かし、初期臨床研修では、兵庫医科大学病院、神戸市立中央市民病院、神戸市立西市民病院、姫路赤十字病院から地域医療の研修医を受け入れています。また、領域別専攻医の地域での研修に加えて、総合診療専門医プログラムを提供し、医学生の臨床実習とで、卒前卒後の屋根瓦研修を行っています。

3. 住民中心で感染症に強い地域のためのICTの実証的導入

COVID-19は、地域や病院が感染症に弱いことを明らかにしました。自分で測定した血圧や体重、体温、酸素飽和度など測定データと病院の検査結果、処方、診療内容を、個人のスマホで閲覧、管理可能とする PHR(Personal Health Record、ヘルスケアパスポート™)をプラットホームとした情報システムを導入し、地域包括ケア、COVID-19などの感染症診療に利用しています。AI問診Ubie™で、院内や自宅でタブレットやスマホで問診入力をおこなうことで、感染トリアージを行い、外来のゾーニングを実施しています。医療用SNS(JOIN™)で院外からDICOM画像を閲覧可能とし遠隔指導を実現しています。今後はPHRのプラットホーム上で、電子母子手帳、電子お薬手帳、オンライン診療システムなどを連携させることで、住民中心の地域医療システムを実現していく計画です。

講座情報

准教授
後藤 雅史
講師
井上 淳一、児玉 典彦、近藤 秀行、中野 範
TEL
079-552-1181(代表)
FAX
079-552-5343(代表)
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