難治性炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎には内科的治療と外科的治療があります。
完治させる薬がない今日,病気と共存しつつ内科的治療を行っていくか,病変部を手術で切除してしまうがそれに伴うhandicapを持っていくかということの選択が迫られます。その選択の指標は良好なquality of life(QOL),すなわち一般の社会生活が営めるかどうかであると言えます。
 このサイトは外科的治療を受けたい,あるいは,外科的治療について知りたいと思っておられる潰瘍性大腸炎の患者さんとその家族の方々に,病気と治療に対する正しい知識を持っていただくために作製しました。
私たちは,正しい知識を持つことによって,始めて病気と向き合い,立ち向かい,治療を受けることができると考えます。
 私たちが皆様にご提供できる治療は今日まで行ってきた数多くの経験と研究とによって得られた高い技術とより少ない合併症であります。どこで,どんな治療を受けるかを決定するのは患者さん自身であり,ご家族の皆さんであります。この説明書をごらん頂いたうえで,十分にご検討下さい。

 まず大腸とは体のどのあたりにあるのでしょうか。既にご存じの方はこのセッションをとばしていただいて結構です。
 食物が口から入って消化され,糞便となって肛門から出ていくまでの連続した一本の管を消化管といいます。その各部に左図のように名前が付いています。図の小腸は短く描いてありますが,実際には3〜4mの臓器であり,前半分を空腸,後半分を回腸といいます。
 そして,太い線の部分が大腸です。1〜1.5mある大腸にはいろいろ名前が付いていますが,大きく分けて,結腸という部分と直腸という部分に分かれます。消化管の名称のうち,回腸,結腸,直腸などの名称がこれからの説明で出てきますので,覚えておいてください。