ごあいさつ

この度、生化学会近畿支部例会を担当させて頂きます兵庫医大の鈴木でございます。兵庫医大が担当させて頂きますのは1985年の斉藤嘉堯教授以来です。本学におきましては本年3月に新しい教育研究棟が完成し、この支部例会が学会としての杮落しとなります。参加者の皆様にとって有意義な会になるよう教室員一同張り切っております。

1999年にヒトゲノムが解読され21世紀はポストゲノムの時代となりました。多くの生物の遺伝子は意外なほど似かよっている一方、その形や生態は驚くほど多様性に満ちています。そこで動物や植物の生体を形成する様々な生体分子について最先端研究から臨床応用まで幅広く論じたく、今回は特別シンポジウムのテーマを「生命(いのち)を形づくる」といたしました。翻訳後修飾をはじめとする糖鎖の働きを谷口直之先生に、近年目覚ましい発展を遂げる脂質を新井洋由先生に、そして近藤滋先生には文字通り形態形成をテーマに論じて頂く予定です。その他、一般演題、高校生演題、優秀発表賞、ランチョンセミナー、研究医コースセッション、懇親会なども予定しております。

本会では近畿地区の生化学研究者と大学院生や高校生がともに学び相互交流することで、生命活動や疾患に関わる様々な分子についての理解と興味を深めたいと考えております。近年、若い方の基礎研究離れが危惧されていますが、このシンポジウムや例会参加を通じて研究に面白さを感じて頂ければ幸いです。近畿支部例会は口頭とポスターと両方の発表を行えます。若い研究者の発表の経験としては最適の学会であると思います。また、会場である兵庫医科大学は阪神梅田駅から電車で15分、武庫川駅から徒歩3分と近畿地区からアクセスしやすい場所にございます。どうぞ皆様の数多くのご参加をお待ち申し上げます。

最後になりましたが、開催にあたりご助言・ご援助賜りました栗原達夫支部長、古川貴久前例会長、協賛企業の皆様に深謝いたします。

第65回日本生化学会近畿支部例会
例会長  鈴木 敬一郎
(兵庫医科大学生化学講座 主任教授)

ページの先頭へ